せい☆どく

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感想垂れ流し系

TARI TARI 第13話 「晴れたり泣いたりあとは時々歌ったり」

Aパートで完全に消えた校長。
首になってそれっきりならちょっと可哀想ではある。


いやもう実に良い最終回だった。ちょっと学生時代に戻ってくる、脳内だけでも。
正直理事長と言う存在は今までのこの作品の路線的にやや異端だなと思っていたし今もそう思っているのだが、あくまで舞台装置として思うのならあんなものかな。
理事長は改心することもなく、学校は取り壊され、校長はクビになる。そういうどうしようもない中でやれることをやりとげるのは実に最終回らしい内容ではないかと。
そもそも最初対立して最終的に和解するキャラは教頭がいるしここでぽっと出の理事長にデレられてもなんだ、困る。
ただ教育を語るなら校門で煙草のポイ捨てはどうかと思うわけで。雨でなかったら拾って手に押し付けても良いレベル。
しかし白祭と言いつつやってることはほぼ合唱部主体のミュージカルなのだがそれであれだけ人が集まるなら何だかんだで大した人望だったのだろうか、来夏。
断片的に見るとやたらシュールな内容に見えたけど少なくとも最後の合唱は良いものであった。楽しそうに歌うとはまさにああ言うことを言うのだろうと。
ただラケット持って不思議な踊りを踊る男子2名はどうかと思う。時々バドミントン部があんな形で現れるとは…。
この催しが5人にとって将来を決定づけるものかどうかは定かではないが、少なくとも和奏に取っては重要な転機になったのではなかろうかと。
教頭に頼んで音大の勉強しつつ最終的にCパートの笑顔なのだとしたらこの作品で一番幸せになったのはこの子なのだろう。
来夏はぱっと見普通の女子大生っぽいけどこの子は本当の意味で人生楽しんでるのでどこで何やっても今まで通りか。普段の言動見てると不安でしょうがないがあれで一応勉強は結構できるらしい、あれで。
一方で試練の道に進んだのは紗羽っぱい。1度は諦めたと思ったのに海外留学してまで騎手になりたいとか筋金入りの馬馬鹿ではある。
正直無理そうな気もするけどその辺は納得がいくまでと本人も言ってるし気が済むまでやり通すんだろうか。日本で待ってる田中が哀れではあるが。
ウィーンはショタと再開してたけど何気にこの男子が一番将来不透明なのかもしれない。最初から最後まで浮世離れしたキャラだったからなぁ。


総括。
歌はいいね。歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化の極みだよ。
P.A. worksのアニメはそれなりに見てきたけど今まででこの作品が一番好みなのかもしれない。
問題は発生するけどすぐ解決する、困難に遭遇しても諦めず立ち向かう。生き死にが掛かった事件というわけでもない身近な事件が多かったけどだからこそそれを乗り越えていく様はまさに青い春。
何より登場キャラの大半が良い人揃いというのが心地良い世界観だったなぁ、理事長は別として。
メインキャラ5人にしてもこれだけいて嫌いなキャラが1人もいないというのが素晴らしい。女子3人はそれぞれ際立った可愛さがあるし男子2人も良い性格してるし。
出来れば2クールくらい見ていたかったのだが1クールだからこそ濃密な作品になったとも言えるし痛し痒しではある。
PAの次のオリジナル作品に期待しておこう。