せい☆どく

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感想垂れ流し系

Fate/Grand Order

そろそろ時期的にもネタバレ気にするほどではなくなったろうし7章と終章の感想をまとめて。


まず7章は演出・内容ともに「まさにFate」と呼べるような実に骨太濃厚な話であった。
FGOは5章以後からかなり演出面に力を入れてきてると思っていたのだが6章を経ての7章でこれほどゲームらしいゲームになるとは思わなかった。
前からギャルゲや伝記ゲーはソシャゲと相性が良いと思っていたのだが7章はまさにゲームとしてのFateそのものであったなと。
まず1枚絵を多用しだしたのが実に素晴らしい。ティアマトにしても天の鎖にしてもそうだし、ようやっとシナリオに対する映像が釣り合ってきたなと言う印象。
それはキャラの立ち絵にも言えることで1キャラ辺り何枚も差分が用意されるようになってる辺り明らかに序章と較べて力の入れ具合が違うなと。
これのあるとなしとじゃエルキドゥへの思い入れがガラっと変わってきたろうし。あとギルや牛若なんかも。
シナリオ面については面白くもエゲつない容赦のなさが往年のきのこ節を思い出されて実に楽しめた。
テキストが長い分他の特異点に比べて思い入れが深くなったせいもあるけど英霊どころかモブですら死んでいく描写に心が傷んだし。
と言うかラフムの設定がほんとエグすぎてねー。最初見た時は何このマブラヴって思ったくらいだし。
あの生理的嫌悪感の塊のようなデザインはほんと秀逸だと思う。最終的に人語すら操るようになって倍率ドンさらに倍。
正直イシュタルやケツァル・コアトル、ジャガーマン辺りがいなかったらかなり雰囲気暗いシナリオになってたろうなぁ。マーリンは途中で一時離脱するし。
と言うか7章に出てくる鯖は敵も味方もかなりポジション的に重要と言うか誰が欠けても成り立たない話だった分思い入れがぐっと上がったように思える。トンズラこいて山で山賊行為働いてた茨木はそこで正座。
見た目的にあまりピンと来なかったコアトルですら終わってみればかなり好きなキャラになってたし。頼もしさが半端なさすぎるこの姉さん。
頼もしさと言えばなんと言っても賢王ギルガメッシュだろうか。媒体によって情けなかったり頼れる英霊だったりポジションがコロコロ変わるけど正直今回ほど世のため人のために働いてる英雄王は初めてだった。
もちろんお前の物は我の物、我の物は我の物精神で自分の民草や国に襲いくる脅威を排除していた部分が大いにあるんだろうけど最後の最後までどっしり後方に構える姿は妙な安心感があったし。
そんでもって最後に特殊演出ギルガメッシュとして出て来るんだからズルいと言う他ない。こりゃ人気出ますわ。


その流れで終章である冠位時間神殿の感想。
まぁぶっちゃけ英霊大集合とバルバトス討伐が印象に残りすぎて7章ほど劇的な何かがあったかと言えば微妙なところではあるのだが。
ロマンが黒幕…もとい原因の一旦を担っていたのもおおよそ予想されてたことだし。さすがにケリをつける流れであの行動に出るのは予想外だったけど。
マシュの寿命問題に関しては割とさっくり解決したなーと。おかげでフォウ君がただのマスコットになってしまったけどそもそもが危険極まりない存在だったしある意味結果オーライではある。プライミッツマーダー。
じゃあ終章は物足りなかったのかと言えばそんなことはなくこの1年の総決算としては及第点を遥かに超えるシナリオだったのは確かではある。なんもかんも7章の骨太感が悪い。
ただ演出面に関しては間違いなく7章を上回る代物だったなかと。ゲーティア戦以後は完全にノベルゲーと化してたし。
特にマシュの宝具発動や手を差し伸べるマシュの1枚絵は間違いなく今までで屈指の感動パートだったかと。正直月姫にしてもFateにしても今までTYPE-MOONのメインヒロインってそこまで好みではなかったのだがマシュは間違いなく1番のメインヒロインと言っても過言ではなく。
人理だの世界だの救った達成感よりマシュが残ってくれた方がよほど嬉しかったです。下手すりゃサーヴァントガラハドですとか新しいマシュが出て来ることも予想されてたくらいだし。


しかしこの1年でこれだけ盛り上げて2部はどれだけの代物を提供できるのだろうか。
あまりにもシナリオのハードルが上がってるだろうし。