せい☆どく

せい☆どく

感想垂れ流し系

魔法少女まどか☆マギカ 総括


そう言えばほむらのことを最高の友達って、さやかは。


放送前からシャフト・虚淵玄・うめ天帝という「混ぜるな危険」状態から始まったこの作品。
1話を見ても「何となく雰囲気が暗いし主人公は変身しないしでどうなるのかなぁ」程度にしか思っていなかったのだが終わってみれば冬アニメの中でもトップクラスに満足の行く内容であった。
魔法少女を題材としていながら変身したり何かと戦うことを目的とするのではなく契約する・しないだけでここまで話を広げられるとは思わなかった。まさにその発想はなかったわ状態。
ループだの別次元の存在だのはまぁ言ってみれば割と良くある話だとは思うのだがそこに契約云々の話を入れるだけでここまで興味深くなるものかと。
本来魔法少女に付き物の淫獣、もといマスコットをここまで胡散臭く仕立て上げたのも面白い。今後魔法少女と契約云々言うマスコットが出たら確実に思い出すだろうなぁ、インキュベーター星人のことを。
この作品を語る上で確実に外せないのはやはり3話のマミさんマミられ事件だろうか。いわゆる1つの首チョンパ
虚淵玄のことだから、みたいな予想はあちこちで立ってはいたけど実際やられてみると衝撃がド半端なかったのもまた事実。「もう何も恐くない」からあの流れは持ち上げて叩き落すが如し。
黄色が死んだかと思えば今度は青がホイホイ契約して泥沼に落ちて行く様はまさに落ち着く暇もありゃしない。
特に6話でのソウルジェムポイ捨て→さやか死亡は笑えないけど笑ってしまった。ゾンビで魔法少女とか同時期に放送していたアレじゃあるまいし。
おかげで青の闇落ちが加速度的に早くなり結果9話でご退場と。1〜3話がマミさんメインだとすれば4〜9話はさやかメインと言えなくもなし。ついでに杏子も。
杏子に関しては最初はともかくさやかと出会ってからはずっとさやかさやか言ってる印象が強かったなぁ。実際そんなこともないはずなのだがすっかり百合要員の百合キャラになってしまって。だがそれがいい
とまぁ前述通り1話から9話まではまどかやほむらより他の3キャラで話が動いてたのだが10話からは逆転ホームラン。それまではちょっとどうでも良いキャラだと思ってたほむら株が一気に急浮上してしまった。
最終回まで見て一番衝撃的だったのはやはり3話なのだが一番面白かった話は何かと言われれば10話と言わざるえない。それくらいの内容だと思う。
それまでの伏線や情報からループしている、時間を遡っているという予想自体は立てられていたけど予想できたのは方法だけであってほむらと言うキャラがどういう考えや気持ちでループしてきたか、という見せ方は予想以上に上手かったと思う。
11話・12話は先日感想した通り。自分が最終回を迎えるまでに気になっていたのはあまりに綺麗に終わりすぎて後を引かない締め方になったらどうしよう、という点だったのだが。
そういう意味ではこの「バッドでもハッピーでもない、いわゆる1つのビターEND」は凄く腑に落ちた終わり方だったと思う。
少し納得いかない終わり方のほうが後々まで語れるし作中で幸せ絶好調じゃないからこそ妄想のしがいもあるというものだし。


ともあれ1クール駆け抜けた非常に出来の良い作品であった。シャフトも作画・演出面で頑張ってたし。
結末的に2期はどれだけ人気があってもやらない方が良い気がするのでやるとするならスピンアウトかループ状態での話か。漫画は続くしそちらを追っていくのもありか。