せい☆どく

せい☆どく

感想垂れ流し系

ガールズ&パンツァー 劇場版

ネタバレ注意。




と言うわけで劇場版ガルパンを見に行ったわけですが。
正直公開直前までそこまで興味が湧かない…と言うか例によって「本編で綺麗に終わったしなぁ」とまどかと同じ感想を抱いていたのだが。
見た人の評判が良さそうなので下調べもせず見に行ったらまどかと同じく「本編を見た人なら間違いなく1度見るべき」と手のひら返しをしたって寸法よ。本編が楽しめた人ならほぼほぼ楽しめるのではないだろうか。
強いてそうならない可能性をあげるとすればせっかく最終回で廃校を免れたのにその決着をひっくり返された事と大洗メンバーの出番がやや少ない点くらいか。
文部省眼鏡の理不尽さは見ててイラっとする人もいそうではある。大会全否定されたようなものだし。
まぁ眼鏡の嫌がらせに関しては新たな挑戦に繋がったし大洗メンバーの出番は大洗以外の子に満遍なく出番と活躍を与えられたと思えば。
実際前半のエキシビジョンや後半の大学生戦では大洗以外のメンバーが実に生き生き、かつ仲良さそうに動いてたしガルパンと言う作品全体が好きな人には満足いただけるのではなかろうかと。
特に大学生チーム30台VS大洗8台のあまりに絶望的な状況からのちょっと待ったコールで続々集まるかつての強豪達は今回最大の見せ場と言っても過言ではなく。往年のジャンプ漫画を彷彿させる熱さだったなぁ。
あれだけの大人数に見せ場を作ったらそりゃ大洗メンバーの出番が多少減るのも致し方ない事で。3時間くらい尺があれば描ききれたかもしれないけど公開が再来年になりかねん。
そんな大勢のキャラがひしめく後半の試合でも一際目立っていたのはやはりドゥーチェだろうか。OVA送りにされたとは思えないくらい良い扱い貰ってたしまさに今回の裏MVP。
もっとも大学生との試合ではどのメンバーどの戦車も1組でも欠けていたら確実に負けていたであろう内容だったし全員MVPと言っても過言ではないか。チハですら。
エキシビジョンで足を引っ張るだけだった突撃バカが終盤では後ろに向かって前進しつつ足止めや撃破を繰り返す様はうっすらと感涙が。笑いの涙かもしれない。
他にも仲間の屍を越えて三連星の一角をしとめたカチューシャ、目立った活躍はなかったけど名アシストの多いサンダース組、出て来るだけで面白いグロリア―ナ組、姉妹連携プレイを見せてくれたお姉ちゃんなど見所は枚挙に暇なく。
ただ継続高校だけは本当になんでいるのか若干意味不明だったのが少しアレではあった。
序盤からあまりにも堂々と出て来てるしそ知らぬ顔でオールスターに参加するから自分の見てない漫画かゲームかで登場済みかと思いきや映画初登場とかそんなん考慮しとらんよ…。
一応経歴的にはみほまほ時代の黒森峰とやりあった事があるらしいけど作中で何も触れてないしなぁ。
そんな素性の怪しいキャラが囮になりつつも戦車3台撃破するんだからたまらない。二次創作SSに出て来るオリ主みたいって評価もあながち間違いではないなと、良い意味で。
演出面の話をするなら今回は特に爆音が凄かったなと。こればかりは家でBDを見るのではなく劇場で聞いて欲しいレベルの大音量、600mmの着弾音はまさに必聴。
普段はあまり音に気を使ってアニメを見ているわけではないのだがこれくらい音にインパクトをもたせる作品を見ると価値観も変わってきそうではある。
あとテレビ版ではそこまで力を入れてなかった建物の破壊、これも実に迫力満点。さすが実弾を使っているだけはある破壊力。
あんな実弾が飛び交う戦場で普通に頭出してる各車長達がますますキチじみてきたけどまぁ今更とやかくは言うまい。よしんば弾が当たらないとしてもバイキングの下を紙一重で潜り抜けるお姉ちゃんは確実にどこかおかしかった。


とまぁ褒められるだけ褒めたけど個人的な不満点がないわけでもなく。
1つは戦車入り乱れすぎてところどころ誰がどこで何してるのか分かりにくかった事。
これはまぁ1回の視聴じゃ不可能に近いだろうし情報を仕入れた上でまた見に行くしかないんだろうけど。あるいはBD待ち。
もう1つは尺の問題なのだが試合後の余韻がやや薄いなと。これは本編でも思ったけど高い壁を乗り越えた後の話をもうちょっと見たかったのはある。
あと大学生リーダーの影が薄かったのもいいキャラしてそうなだけに勿体無くはあった。これまた尺の都合上仕方ないことなのだが。
やはり尺ばかりだなぁ不満点は。あ、あと秋山殿の出番の少なさ。今回目立たなかった大洗の子の中でも特に目立たなかった気がする。


色々言ったけど満足度だけは間違いなく高い作品だったので出来ればもう1回見に行こう。