せい☆どく

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感想垂れ流し系

Another 第12話 「Stand by oneself -死者-」

現象なんかに負けたりしないっ!→現象には勝てなかったよ…。
Byアカザーさん


そんなわけで良い…いやあまり良くはないか。ゲーム的に言うならほろ苦いビターENDな最終回であった。
『死者』が三神先生=怜子さんなのは原作でもアニメ、漫画でも同じだったのだがアニメはどちらかと言えば出番や掘り下げは少なめ。
その代わり赤沢さんの描写がかなり多めだったのは生存フラグかとも期待したのだがやはり現象からは逃げられなかったか。
赤沢さんのデレのないツンデレっぷりはサブヒロインとしては中々の物だと思ったのだが風見を殺してしまったのが運の尽き。あれがなければまだなぁ。
まぁガラスまみれの赤沢さんは今までで一番美しかったのであれはあれで良しとしておこう。瓦礫に埋もれちゃったけど。
で、出番が減らされたせいで正直『死者』だと言われても反応しにくい三神先生ですが。榊原君との関係性をも少し掘り下げてくれないと死に返す事の決別としてちと弱い気がしないでもない。
本当の母親が早死したせいで見た目似ている怜子さんのことを母親のように思っていた、という大事な要素が欠けてしまっては最後の榊原君のセリフに説得力がなぁ。
そこ以外は概ね満足いく最終回だったと思う。見崎鳴は最後まで可愛かったし。
ただてっしーともっちーは自分達が惨劇のきっかけになったことをもうちょっと反省するが良いと思います。風見をマーダー化させた勅使川原に対策係を暴走させた望月。どちらも罪は重い。
だからこそ最後にMDを隠したのがこの2人なんだろうけど。


総括。
実に良いホラー作品であった。ミステリではなくホラー寄りというのがミソ。
ホラーだからこそ現象なんていう完全に科学では解明できないトンデモっぷりも許容できるし見崎鳴の邪気眼も実際そうなんだろうなと受け入れることができるわけで。
そしてホラーだからこそ「よく考えたらこの問題なにも解決してないんじゃね?来年になったらまた悲劇始まるんじゃね?」と思っても問題はない。なぜならホラー映画ではよくあるパターンなのだから。
実際本当に何も解決してないんだよなぁこれ。今年の災厄が止まっただけでなぜ起こるのか、どうして蘇るのかなんて部分については完全にノータッチ。さすがの鳴ちゃんもこればかりはどうしようもなく。
だからこそ作者が続編作ろうかなとか言う余地もあるのだが。その辺は実写映画の反響次第だろうか。
あとアニメはいとうのいぢキャラデザだったせいもあってかやたら可愛い系のキャラが多くて眼福。うんまぁ半分以上死んじゃったけど。
可愛いキャラが残酷な悲劇に翻弄されつつも立ち向かう…というと某ほにゃら☆ほにゃかを思い出すけど実際こういう手法が受けるのだろうか最近は。
いわゆるギャップ萌えの一種というか、要するに飽きさせない展開とでも言うのだろうか。さすがに終盤2話のバトロワ展開は原作と比べるとぶっ飛び過ぎな気もしたけど少なくともつまらないとは思わなかったし。
ともあれ、原作を読んでいても先が気になるという意味では今期トップクラスに楽しめたアニメであった。