主役2人の声優が非常に複雑な顔をしたらしい最終話。
まぁぽっと出卿に姫様取られて思い出扱いにされればキャラはともかく演者はそうもなろう。
うーむ…随分もやっとした最終回であった。多分カタルシスが足りないんだろうけど。
地球だの火星だの軍だの貴族社会だの話を広げてきたのに最終的にスレイン周辺しか片付けないまま終わったのはスケールの落差が激しいなと。イナホですらスレインを描くためのパーツでしかなかったような。
良く言えばキャラを大事にしている、悪く言えばキャラしか描いていない展開とでも言うべきか。せっかくの世界観も適当にぶん投げられた感。
キャラに集中すれば乗り切れたんだろうけど如何せん話の中心である姫様が天然悪女すぎたのがイマイチ乗りきれなかった理由か。
前々から何度も言ってきたことだけどこの人理想論ばかり掲げて…どころか戦争って嫌ですよね止めてください程度の自己主張しかせずなぜ争ってるかの本質が見えてなかったのが酷い。
何しろ最後まで「ちょっとした行き違いで…」とか言ってたしなぜここまで話がこじれたのか最後まで理解してなかったんじゃないだろうかこの姫様。理解して言ったのなら大した肝っ玉だけど。
そりゃスレインの投降しろって意見を聞かず最後まで戦おうとする兵士も出てくるってなもんですよ。底辺から成り上がったスレインに希望を見た兵士からすればあの姫様に付くより一緒に殉じようと思っても不思議ではないし。
やってることは最後まで自分勝手なスレインだったけどそう思ってくれる兵がいる分人望もあったんだろうなと。
総括。
結局スレインは牢屋がお似合いだったということで。
大体言いたいことは言い尽くしたけど改めて、2クール掛けて描いてきた世界観に反して答えが小さくまとまったのは残念至極。
とは言え1クール目途中から世界情勢や戦況をほとんど台詞で処理してイナホとスレインにばかり尺を割いてきたし予想して然るべきではあったのか。メインキャラとそれ以外の差は最初から分かりやすく描いてたし。
だからって最後まで火に突っ込む羽虫のように突っ込んでは死んでいくモブ兵には同情を禁じ得なかったけど。火星騎士にしてももうちょっと賢いとこ見たかったのだが…。
あと2クール目になってからイナホは邪気眼つけるしスレインは権力手に入れたしで最初の見どころを作品自ら潰してしまったのはやや勿体無いなーと。
イナホの脳じゃないと処理しきれないと言ってもそんな台詞や設定だけで人間を超えた処理性能を簡単に手に入れられても正直微妙と言うか。スレインはどう見ても凋落する未来が見えてたのでそこは問題なかったけども。
そこから生まれるロボ戦は普通に見応えがあっただけに色々惜しい作品ではあった。視聴者をスカッとさせるエンターテイメント性が足りなかったと言うか。
まぁそういうジャンクフード的な即物的面白さが売りの作品ではないししょうがないと言えばしょうがないのだが。
